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キュンチョメのアートデート
No.004
東京都美術館 メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神
ゲスト:アーティスト/開発好明さん
キュンチョメのホンマエリさんと、おじさまアーティストとの「アートデート」。今回デートのお相手、開発好明さんは、国内外各地の展覧会やアートイベントで活躍しているアーティスト。東京都美術館で、まずは古代エジプトの世界を堪能します。
撮影:林道子


女王に想像をめぐらす

キュンチョメのエリと開発さんの二人は、「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」の会場へと赴いた。まずは、《ハトシェプスト女王のスフィンクス》に目を凝らした。

開発 これ、想像力がハンパないね。

エリ うん。顔だけ人間で、残りは獣。これは…いわゆる「ケモナー(ゲームのケモノ・キャラクター愛好家)」の先駆者だ!

開発 (《ハトシェプスト女王像の頭部》を見て)あ、顔だけのものもある。

エリ 眉毛くっきり、アイシャドーばっちり。この頃からアイシャドーがあったんだ。

開発 それにしても、顔がでかい! 顔がこの大きさってことは、全身は3メートルくらいありそう。

エリ すごそうっ!

開発 つまり、ずいぶん長身の女性だったんだろうね。

エリ そう来ますかっ!

《ハトシェプスト女王像の頭部》を見る。もとは高さ3.4メートルの全身像だった
《ハトシェプスト女王像の頭部》を見る。もとは高さ3.4メートルの全身像だった

本展は、ニューヨークのメトロポリタン美術館のエジプト・コレクションを紹介する試み。約3万点の収蔵品から「女王と女神」をテーマに厳選した約200点を見せる日本初の展覧会だ。

開発 200点くらいの出点数だと集中して見るにはちょうどいい。メトロポリタン美術館だと、展示品が多すぎるからぐったりしがちで。

エリ 途中で「もう、おなかいっぱい」って感じですか?

開発 そうそう。ニューヨークに住んでいた時、よくメトロポリタン美術館は行ったよ。毎年6月の入場料がタダの日を狙ってね。

《セネトゲームで遊ぶネフェルタリ王妃(模写)》は、ゲームをプレイしている王妃の絵とともに展示されている
《セネトゲームで遊ぶネフェルタリ王妃(模写)》は、ゲームをプレイしている王妃の絵とともに展示されている

エリ (《セネトゲームで遊ぶネフェルタリ王妃(模写)》とそのゲーム盤や駒を見ながら)この時代のエジプトにもゲーマーがいたんだ。

開発 古典的なボードゲームのバックギャモンみたいだね。楽器の絵が描いたマスに進むと、歌を歌うとかあるんだよ、きっと。

エリ 罰ゲームだ!

開発 上の絵には描かれている、手に持っているハエたたきみたいなものは何だろう?

エリ 気になりますね。

開発 そしてゲーム相手を描いていないところがいいね。

エリ 一人ぼっち……。まさに、現代のゲーマーと一緒だ!


エジプトの女性が身につけたもの

本展の特徴のひとつは、王家の女性たちが愛用したアクセサリーや化粧道具、日用品などが豊富に揃っているところ。

開発 この時代から手鏡があったんだ。あ、かみそりもある。

エリ こっちにはピンセットが!

開発 ピンセット、いまの形とほとんど変わらないなあ。かみそりも同じだし、実は世の中、たいして進化していないのかもね。

エリ 確かに。

開発 あ、冠も発見。エリさん、これ、被ってみたら?

エリ わー、似合うかなあ?

開発 似合ってる、似合ってる! エリさん、顔がエジプト人っぽいよね。

エリ ……たまに「エジプトの壁画にいるよね?」って言われます。

ケース越しに頭の位置を合わせて、「冠を被っている」風に……
ケース越しに頭の位置を合わせて、「冠を被っている」風に……

ミイラ棺の前で。古代エジプト美術にはつい真似したくなるポーズがたくさん
ミイラ棺の前で。古代エジプト美術にはつい真似したくなるポーズがたくさん

そして本展を見終えた二人は、特設グッズショップへ足を運んだ。

開発 グッズもこんなに充実しているんだ!

エリ あ、かわいい。「DEAN & DELUCA」のクッキーセット。もったいなくて食べられないかも。

開発 この展覧会なら、モチーフもたくさんあるし、グッズもつくり甲斐ありそうだよね。

エリ ヴィヴィアン タムのTシャツ、やばいー。

開発 メトロポリタン美術館の直輸入品コーナーもあるんだ。このTシャツ、いいなあ。でも、8000円か。

エリ ミュージアム・ショップ、楽しいっ!

開発 今度、ガールフレンドを誘って本当にこの展覧会にデートで来たくなった。

エリ うん、ツッコミながら見るのが楽しい展覧会だから、デート向きかも。何かに見立てたり、何だろうって考えたり、どれがほしいか話し合ったり。だから、エジプトの知識がなくても十分楽しめる!


構成/新川貴詩

もっと知りたい!  東京都美術館

1926年に開館した歴史ある美術館。全面改修を経て、2012年にリニューアルオープンした。アートを媒介として、人々のつながりを育む活動も始まり、より身近な美術館として多くの人の「アートへの入口」となっている。アメリカを代表する美の殿堂、メトロポリタン美術館が誇るエジプト・コレクションを紹介する「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」は2014年9月23日(火・祝)まで。
http://www.tobikan.jp

キュンチョメ

ホンマエリ(1987年、横浜生まれ)と、元引きこもりのナブチ(1984年、水戸生まれ)による二人組アート・ユニット。結成は2010年。今年2月、「第17回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」で、最高賞にあたる「岡本太郎賞」を受賞。それ以前にも「群馬青年ビエンナーレ2012」(群馬県立近代美術館)に入選。主な個展に「ここではないどこか」(2013年、素人の乱12号店 ナオ ナカムラ)、「なにかにつながっている」(14年、新宿眼科画廊)など。この秋、パルコミュージアムの「シブカル祭。」に出品(10月17日〜26日)。
http://kyunchome.main.jp

キュンチョメキュンチョメ

開発好明(かいはつ・よしあき)

1966年、山梨生まれ。多摩美術大学大学院修了。ニューヨークやベルリンなどでのレジデンス生活を経て、現在は日本を拠点に活動中。毎年開催されている「サンキューアートの日」の企画者としても知られる。主なグループ展に「ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展(2004年)」、「中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス」(14年)など多数。
http://www.yoshiakikaihatsu.com

開発好明(かいはつ・よしあき)

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