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アートの視点
No.001
アートの学校、開校!
学長・小山登美夫さんの式辞
文化・芸術が東京ほど身近な場所はそうありません。数多くのギャラリー、シアター、ミュージアムでは毎日さまざまな展覧会やコンサートが開かれています。その一方で、観る側の好みが固まってくると、毎回同じアーティストや、同じ美術館にだけ足を運ぶようになる傾向はないでしょうか? これだけ豊かな環境にいながら、それではもったいない! いつもとは違う分野の作品や、行ったことのない場所に目を向けるには、柔軟で好奇心に満ちた「アートの視点」が必要です。Tokyo Art Navigationでは、ギャラリストとして活躍する小山登美夫さんを学長に迎え、アートの視点を学ぶ学校を開くことにしました。授業は毎回、都内のどこかのミュージアムに飛び出して行われます。連載に先立ち、学長の小山さんにこれからの抱負を語っていただきました。
photo by Makiko Nawa

若いアーティストとともに、東京のアートシーンを見ていきます

みなさん、こんにちは。このたび、「トーキョー・アート・ナビゲーション大学」の学長に就任した小山登美夫と申します。東京にはいろいろなジャンルのミュージアムやシアターがあり、それぞれ個性的で粒ぞろいです。これから毎回、若いアーティストと一緒に東京のミュージアムやシアターに足を運んでさまざまなアートに触れ、その魅力をみなさんにお伝えしていきたいと考えています。
ぼくも一緒に行ってくれるアーティストも、必ずしもすべてのアート分野に精通しているわけではありません。だからこそ、展覧会で触れる作品の面白さを、皆さんも共感していただける新鮮な声でお届けできるのではないかと思います。実はこれまで行ったことがないところもあって、どんな出会いがあるかワクワクしています。
では、これから授業で訪れる予定の施設の紹介をかねて、東京のミュージアムについて、ぼくの印象をお話しします。


ギャラリストとしてよく出かけるミュージアム

ぼくの場合、仕事柄よく出かけるのは、東京都現代美術館トーキョーワンダーサイトですね。現代美術館はこのところ常設展が充実しつつあって、行くたびに新鮮な気持ちになれます。それに、地下一階の図書室も魅力のひとつ。現代アート関連の蔵書は、量も質も日本一ではないでしょうか。国内の資料のみならず、海外の図録や雑誌も豊富に揃っていて、とても重宝しますね。それから、いまはなくなりましたが、前庭に期間限定のブルームバーグ・パヴィリオンを設置するなど、意欲的で積極的な試みを次々と実践しているのも特徴です。意欲的、積極的といえば、トーキョーワンダーサイトにも当てはまります。レジデンス・プログラムをはじめ、若手クリエイターの育成を支援する施設は、とても大きな役割を担っていると思いますね。

東京都現代美術館
東京都現代美術館


建物を楽しむ

学生時代によく行っていたのが、東京都美術館東京文化会館です。上野にある大学に通っていたので、この二館にはいろいろと思い出があります。二つとも前川國男氏が設計した建物がとても気に入っていて、何かと出かけては、空間のディテールをじっくりと眺めたものです。ミュージアムやシアターには、建築を楽しむという接し方もできますからね。
学生時代といえば、実はぼく、東京都庭園美術館で掃除のアルバイトをしていたんですよ。美術館の仕事に興味があって、開館(1983年)する前の段階の、美術館を立ち上げる様子を目の当たりにできて幸運でしたね。アルバイトは朝6時スタートと大変でしたけど、一般のお客さんは入れない部屋にも入れて楽しかったことを覚えています。2014年のリニューアル・オープンが楽しみですね。

東京都美術館
東京都美術館


海外のマーケットも注目!

東京都写真美術館はコレクションがとても充実していると思います。昨今、海外のアート・マーケットでは日本の写真がとても注目されています。荒木経惟さんや森山大道さんはもちろん、奈良原一高や細江英公、中平卓馬各氏ら1960〜70年代に活躍した写真家のコレクターが増え、日本で刊行された写真集も人気の的となっているんですよ。その意味でも、東京都写真美術館は世界に誇れる施設だと言えますね。
一方、東京芸術劇場は2009年の夏に野田秀樹さんが初代芸術監督に就任して以来、プログラムが充実してきたように思います。先日も原田知世さん主演、小野寺修二さん演出の「シレンシオ」を見に行ったばかりです。

東京都写真美術館
東京都写真美術館


現代美術も、そして日本画も工芸も!

東京都江戸東京博物館は菊竹清訓氏設計の建物が迫力あります。また、江戸東京たてもの園には実は一度も行ったことがありません。前々からぜひ行ってみたいと思っていたので、この機会をいかせればと考えています。
ぼくは現代美術というジャンルの仕事をしていますが、日本画も好きだし工芸も大好き。ジャンルを問わずアートを見るのが好きなので、この連載では古今東西のさまざまな作品に触れたいと考えています。それに、若手アーティストと同行し、語り合いながら見ることも刺激になりそう。仕事柄、アーティストと会う機会はもちろん多くありますが、実は限られた人たちとしか接していません。ですから、未知のアーティストたちとぜひ会いたい。普段とは違った接点で出会えるのが、いまから楽しみでなりません。

東京都江戸東京博物館
東京都江戸東京博物館


インタビュー・文/新川貴詩

小山登美夫(こやま・とみお)

1963年、東京都生まれ。東京芸術大学芸術学科卒業。西村画廊、白石コンテンポラリーアートを経て、96年に独立し、小山登美夫ギャラリーを開始。奈良美智や村上隆らの展覧会を開催、現在は菅木志雄、杉戸洋、蜷川実花ら日本人アーティストとともに、海外のアートフェアへも積極的に参加。陶芸のアーティストも紹介する他、2013年秋には書の巨人、井上有一の展覧会も開催する予定。現在は東京とシンガポールでギャラリーを展開中。
http://www.tomiokoyamagallery.com

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