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トーキョー・アートスポット
恵比寿のアートスポット「NADiff A/P/A/R/T」2/2
NADiff代表 芦野公昭さん

NADiff A/P/A/R/T外観 4Fテラスに展示されていた生意気さんの作品
代表の芦野さん
各階をつなぐ階段にもこだわりの照明

写真左から:NADiff A/P/A/R/T外観。4Fテラスに展示されていた生意気さんの作品。
代表の芦野さん。各階をつなぐ階段にはこだわりの照明。

── NADiffさんの店舗名は、たとえば東京都写真美術館の店舗は「NADiff X10」と書いて、「ナディッフ バイテン(売店)」と読むような、ひねりがありますよね。この「NADiff A/P/A/R/T」の名前の由来を教えてください。

 いろんな意味があります。最初はフランス語の「à part(ア・パー)」、訳すと「別々」という意味で発想しました。メインストリームから一歩はなれたところで、というようなことが頭に響いたのです。隣にある第7美晴荘の「アパート」も意識にあったのかもしれないです。他のフロアを「アパート貸し」していますからね(笑)。あるいはアーティスト・プルーフという意味の「AP art」とか、「art」という言葉を含んでいるとか。そういった意味を踏まえて、どこででも区切ってください、とスラッシュをつけました。

エントランス 鳥居に見立てた柱、足元には一二三石 銀泥で描かれた雲のような外壁

写真左から:エントランス。鳥居に見立てた柱、足元には一二三石。銀泥で描かれた雲のような外壁。

── 実はこのビル、いろいろなこだわりがあるんですよね?

 そうなんです。まず入口を見てください。細い柱が赤いでしょう? これは神社の鳥居を意識しているんです。入る前の足元には、アルミ、銅、真ちゅうが埋まっています。京都の修学院離宮の隣雲亭にある「一二三石(ひふみいし)」からイメージしています。日本人は神仏混淆ですからね、こういったこともアリなんです。外壁もこだわっていますよ。銀色の塗料を塗った銀色のアルミをはっています。模様のように見えたり、私たちにいろいろなことを想起させてくれます。

1Fの床には、日本画の技法「たらし込み」のような墨むらがフロア全体に広がる。不思議な“むらむら”も発見。これは、工事中に近所の猫が通ったという足跡でした。 1Fの床には、日本画の技法「たらし込み」のような墨むらがフロア全体に広がる。不思議な“むらむら”も発見。これは、工事中に近所の猫が通ったという足跡でした。 1Fの床には、日本画の技法「たらし込み」のような墨むらがフロア全体に広がる。不思議な“むらむら”も発見。これは、工事中に近所の猫が通ったという足跡でした。

1Fの床には、日本画の技法「たらし込み」のような墨むらがフロア全体に広がる。不思議な“むらむら”も発見。これは、工事中に近所の猫が通ったという足跡でした。

── ショップの床も面白いなあと思いました。

 床に若い作家さんが絵を描く、ということも考えました。でも、本屋というのは、ただ画集が置いてあるというのではなく、考え方のヒントがある場所だと思うんです。

 そこで、この床を作るときにイメージしたのは、三十三間堂の向かいの養源院の血天井です。あれは伏見城が陥落するときに、何十人もの人たちが自害して、その血が付いた床を供養のために天井にしたんですね。そこには血の“むらむら”が、いっぱいあるんです。そこに俵屋宗達が通って、白象を描いたりしていたんですね。

 これは私の考えですが、宗達のたらし込みは、あの血天井から得た技法なのではないかと。もしそうであれば、発想のヒントである血天井を床に戻そうと思ったんです。“むらむら”を墨で表現できないかと、床にエポキシ樹脂を流すときに墨の元のススを入れました。床が微妙にへこんでいるところにススは流れていき、思ったような“むらむら”ができました。

 宗達だけでなく、日本の現代作家にとって明治以前の美術というのは、宝の山だと思うんですよ。古いものでも、今見られるものは全て現代アートだと。そんな気持ちで、NADiff A/P/A/R/Tは、物事を掘り下げて見る/考える場所として活用していただきたいですね。

インタビュー・文/藤田千彩

 NADiff Gallery Information
西尾康之《巨大女為正義》2002年 テラコッタ 16点組 各7×5×5cm Courtesy YAMAMOTO GENDAI 津田直「SMOKE FACE」より (c)TSUDA Nao 2008

写真左:西尾康之《巨大女為正義》2002年 テラコッタ 16点組 各7×5×5cm Courtesy YAMAMOTO GENDAI
写真右:津田直「SMOKE FACE」より (c)TSUDA Nao 2008

■西尾康之「健康優良児」
2008年9月23日(火・祝)〜10月26日(日)

特異な作風で国内外から注目を集める現代美術作家、西尾康之。初の作品集『西尾康之 健康優良児』(Akio Nagasawa Publishing)の刊行にあわせ、西尾自身のエロスの源泉〈ジャイアンティス〉シリーズを中心に、新作の陰刻鋳造彫刻のマルティプルを含めた作品を展示。ファンの方はもちろん初めてその名を知る人も、震撼必至!ぜひお楽しみください。

■津田直 写真展「SMOKE FACE」
2008年10月30日(木)〜11月30日(日)
同時期開催の資生堂ギャラリーでの展示と連動して、写真家・津田直の個展を開催します(企画協力:hiromiyoshii)。詳細は、NADiffホームページをご覧ください。

 NADiff a/p/a/r/t
住所 〒150-0013 
    東京都渋谷区恵比寿1丁目18-4
電話 03-3446-4977
時間 12:00〜20:00(無休)
http://www.nadiff.com/
NADiff a/p/a/r/t

次回は…
SPIRAL チーフキュレーター、岡田勉さんを紹介します。[12月11日(木)アップ予定]

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芦野公昭氏 写真

芦野公昭(あしのきみあき)

1947年、東京生まれ。株式会社ニューアートディフュージョン代表取締役社長。早稲田大学第一商学部卒業後、1971〜75年滞仏。1975年、西武美術館開館に合わせて設立されたニューアート西武の常務取締役(1982年から代表取締役)を務める。1979年、リブロポート設立。1997年株式会社ニューアートディフュージョン設立。

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