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トーキョー・アートスポット
南青山の複合文化施設「SPIRAL」
SPIRAL チーフキュレーター 岡田 勉さん


SPIRAL外観

SPIRAL外観

表参道駅からすぐの複合文化施設「SPIRAL」(株式会社ワコールアートセンター)。アート作品を展示するギャラリー、ダンス公演などが行われるホールから、カフェ、レコードショップ、美容院、ネイルサロンまで、このビルには「女性がきれいになる」ための施設が、ぎゅっと詰まっています。実はこのSPIRAL、事業内容がとても奥が深いのです。今回は、20年のキャリアを持つチーフキュレーターの岡田勉さんに、SPIRALが関わっているさまざまなイベント、企画について伺いました。

── SPIRALとは、どのような施設なのでしょうか。

 SPIRALは、株式会社ワコール(本社/京都)が文化事業を行うため、1985年に創設した複合文化施設です。そもそもワコールは、先代の社長である塚本幸一が「女性がいきいきと、美しくしている社会は、平和にほかならない」と創立した会社です。そして、この塚本元社長が「これからは文化である」と始めたのが、このSPIRALです。建物は9階建てで、1階はカフェ、2階は雑貨、6階は美容院、8階はエステティックサロン、ネイルサロンと、女性のためのサービスがそろっています。SPIRALを利用していただくと、お帰りの際、女性は身も心も美しくなっているのです。

アトリウム ギャラリー エスプラナード

写真左から:SPIRAL内観(左から、アトリウム、ギャラリー、エスプラナード)

── 建築として見ても、特徴ある空間ですよね。

 私たちが提供したいのは、コンテンポラリー(同時代)のもの。まず入って最初に目に入るのは、カフェです。お茶を飲みながらおしゃべりする、そこにコンテンポラリーなものが添えられているという時間や空間、豊かさを提供したいと思っています。そういった考え方を咀嚼して、建物という形で設計してくださったのが、建築家の槙文彦さんです。彼は、建築の構造をスロープと大階段で回避可能にし、愛称を「スパイラル(らせん)」としました。また、様々なクリエイティブなアイデアを形にできる空間として「ふろしき空間」と名付けました。

 ふろしきは、中身によって形がいかようにも変容しますよね。この空間も、展示の内容や見せ方によって変化するのです。1階奥のらせん状の広間には天窓があり、入口から入っていって一番明るい場所になっています。回遊してもらいたいので、その部分を「ガーデン」と名づけています。3階は「多目的ホール」で、80年代に流行したスタイルですが、こちらもさまざまなものに使えるようになっています。間口が狭くて奥行きが広いのですが、場所によって音のシーンが分けられていたりと、実によくできたスペースです。

 1階から2階へ階段をのぼっていただくと、散歩道という意味の「エスプラナード」があります。休憩スペースになっていますが、ひさしもなにもなく、ぽんと都市の中へほうりだされたような景観で、一般のお客様だけでなく、アーティストの方にも好評の空間です。ほかにも、建物の面白さ、設計のこだわりはいろいろあって、階段に奥行きをつけるために、敢えてパースペクティブをつけていたり、建物の中心をずらしたり、日本的なモジュールを無視して設計されていたりと、メジャーを持って館内を歩くと面白いですよ(笑)。

「art-life+vol.10 津上みゆき展 -つづるけしき、こころつづく-」 2008 (c)Hideto Nagatsuka

「art-life+vol.10 津上みゆき展 -つづるけしき、こころつづく-」 2008 (c)Hideto Nagatsuka

「第10回SICFグランプリ展 藤井秀全展 ”Stain” Outward」 2008 (c)Katsuhiro Ichikawa

「第10回SICFグランプリ展 藤井秀全展 ”Stain” Outward」 2008 (c)Katsuhiro Ichikawa

ランデヴープロジェクト ひびのこづえ+株式会社水鳥産業 「ひのきのはきもの」 2004

ランデヴープロジェクト ひびのこづえ+株式会社水鳥産業 「ひのきのはきもの」 2004

── ここの施設で行われている事業について教えてください。

 「生活とアートの融合」をテーマに、いくつか行っていることがあります。かつては季節によって企画展示をしていましたが、いまは若手を発掘するための「art-life」という企画展示があります。また、5月に「Spiral Independent Creators Festival」、頭文字をとって「SICF」というイベントがあります。ブースに区切って若いクリエーターが自身の作品をプレゼンテーションするものです。ほかには、コンテンポラリーのダンス公演を上演しています。来年2009年9月、10月には「ダンストリエンナーレTOKYO 2009」を、青山劇場、青山円形劇場とともに行います。スペースだけでなく、web上のプログラムもあります。「spiral bank(スパイラルバンク)」は、登録するとプレゼンテーションや作品販売もできるプログラムです。

 また「Rendez vous Project(ランデヴー プロジェクト)」という、アーティストと企業の「出会い」を商品にすることもやっています。例えば最近では、アーティストと静岡市が「出会い」、地場産業のプロダクト開発に協力をしました。例えばヒノキのゲタ。いいものですが、いまどきヒノキのゲタを履く人はいませんよね。そんなゲタをつくる会社と、コスチュームアーティストのひびのこづえさんが「出会い」、いまの生活スタイルにぴったりな、おしゃれなヒノキのサンダルができあがりました。すごく売れていて、その会社から「助かりました」というお話もいただいているんですよ。

 SPIRALフロアガイド  店舗の一部をご紹介します。
トータルビューティーサロンアモ園(7F)

トータルビューティーサロンアモ園(7F)

エステティックサロン&ネイルサロン。頭からつま先まで女性の美を演出する。

営業時間 / 11:00〜20:00

定休日 / 無休

スパイラルマーケット(2F)

スパイラルマーケット(2F)

インテリア雑貨、テーブルウェアなどシンプルなアイテムがそろうショップ。

営業時間 / 11:00〜20:00

スパイラルカフェ(1F)

スパイラルカフェ(1F)

待ち合わせや打ち合わせにぴったり。スパイラル入ってすぐのカフェ。

営業時間 /
ランチタイム / 11:00〜15:00
ティータイム / 15:00〜17:00
ディナータイム / 17:00〜23:00
※ラストオーダー / 22:30

定休日 / 無休

Eats and Meets CAY(B1F)

Eats and Meets CAY(B1F)

タイ料理をメインにした、アジアンフードレストランバー。ライブが行われることも。

営業時間 /
ランチタイム / 11:30〜17:00
ディナー&バータイム / 15:30〜24:00
※ラストオーダー / 23:00(フード) / 23:30(ドリンク)

定休日:日曜

次ページでは、岡田さんがされてきたこと、目指す方向性についてお話しいただきました。

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岡田 勉氏 写真

岡田 勉(おかだつとむ)

1963年、横浜生まれ。1988年、株式会社ワコールアートセンター入社。同社が運営する複合文化施設SPIRALのギャラリーにて、チーフキュレーターとアートプロデュースマネージャーを兼任。SPIRAL内で開催するコンテンポラリーアート展の企画・プロデュースだけでなく、外部施設、企業、公共団体のための企画展、パブリックアートのプロデュースなども手がけている。2005年の愛・地球博では、公式アートプログラム事業のキュレーターを務めた。近年、その活動は国内にとどまらず、海外にも展開。また、若手アーティストの発掘・育成・支援活動にも尽力している。
http://artgene.blog.ocn.ne.jp
/okada

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