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トーキョー・アートスポット
春は上野で楽しむ!お花見・建築・展覧会 1/2
上野エリアのミュージアム

江戸時代からサクラの名所として知られる上野。40種以上のサクラが2月から徐々に開花し、毎年3月下旬〜4月上旬に見ごろを迎えます。お花見と美術や音楽鑑賞をあわせて楽しめるのは、この季節ならでは。今回は、名建築で巡る上野エリアのイベント情報を紹介します。お出かけの参考に是非! 尚、東京都美術館はリニューアル工事のため、4月5日(月)より休館となりますのでご注意ください。

サクラの名所、上野公園ができるまで

 毎年多くの花見客でにぎわいを見せる上野恩賜公園は、総面積約53万平方メートルの敷地内におよそ1200本のサクラが植えられています。もともとこの場所は、三代将軍徳川家光の時代に建てられた東叡山寛永寺の境内でした。寛永寺は江戸城の北東(鬼門)に位置し、徳川幕府を鎮護する目的で天海僧正が創建したもの。京都の鬼門を守る「比叡山」に対して「東叡山」と称し、京に対する新しい首都江戸を構築する上で布石となったお寺とも言われています。しかし、寛永寺の大半は幕末の戦いで焼失。明治維新で官有地となり、大正13年宮内省から東京市に下賜され、上野恩賜公園となりました。

 因みに、江戸期まで上野のサクラはヤマザクラが中心で、寛永寺の天海僧正がサクラの苗木を吉野山から移植したり、幕末から明治前後にソメイヨシノが植えられるなどして、今の姿になったということ。現在では40種以上の花を楽しむことができ、公園中通りのサクラは見応えがあります。

根本中堂

清水観音堂

比叡山延暦寺に倣って建立された寛永寺。写真左は、正面にかかる勅額「瑠璃殿」などに創建当時の面影が残る根本中堂。写真右は、京都清水寺を模した舞台造りの清水観音堂。こちらは上野恩賜公園内、西郷隆盛像の近くに位置し、「秋色桜」と呼ばれる枝垂れ桜が美しい。

江戸から東京、文化の森の誕生

 「江戸」が「東京」になった明治元年、東京は人口が減少し、経済も落ち込んでいました。そんな中、外国人居留地が築地につくられると、居留地に集まる外国人のための宿泊施設ができ、遊郭も設置されました。遊郭には人が多く集まることから、江戸期にも都市再開発方法のひとつとして用いられていたそうです。このような都市整備を一例に、多くの人が戻ってきた街には、文明開化を象徴する鉄道、ガス灯、赤レンガの西洋建築などが登場。東京に近代都市の骨格が形成されていきました。

 上野に文化施設がつくられるようになったのも、明治時代に入ってからでした。明治政府は殖産興業政策のひとつとして、「博覧会」の開催を積極的に企画。これは、欧米での視察を通じ、近代国家には視覚的な啓蒙活動も必要だという考えがあったためです。明治5年に日本初となる湯島聖堂大成殿の博覧会が、明治10年に第1回内国勧業博覧会が上野の寛永寺跡地で開催されると、収集した資料を陳列・保存する施設として博物館の建設が本格化します。国立科学博物館の前身、教育博物館の創立は明治10年、「お雇い外国人」コンドル設計による上野博物館(現在の東京国立博物館旧本館。建物は現存せず)が開館したのは、明治15年のことでした。

 その後、それまで曖昧だった「美術」の概念が世の中に定着していくのと同時進行で、美術館の建設も進められます。しかし資金や敷地の問題があったことで、日本初の美術館となる東京府美術館(現在の東京都美術館)が開館したのは大正15年になってからでした。それからまた長い時を経て、個人コレクションからなる国立西洋美術館が昭和34年にオープン。2年後、向かいに東京文化会館が誕生。昭和47年、上野の森美術館が開館しました。このように、上野の各施設は明治から昭和にかけて建設され、平成の現在に至るまで芸術文化の発信地として機能しています。

名建築で巡る上野エリアの文化施設

 JR上野駅の公園口を出て左、目の前に見えるのが東京文化会館です。設計は、オペラ愛好家としても知られる建築家前川國男によるもので、戦後モダニズムの代表的な建築です。外観の庇(ひさし)は、前川が師事したル・コルビュジエの作品「ロンシャンの礼拝堂」を彷彿とさせるつくり。メインの大ホールは六角形の平面形状で構成され、壁には4層のバルコニーと壁画を設置。奇跡的とも言われる音響効果を発揮し、世界各国の音楽家、鑑賞者から絶賛されています。また、ホールからホワイエまでの流れるように連なる空間も、実際に訪ねて体感してほしいところです。

東京文化会館外観

大ホール

写真左から、東京文化会館外観、大ホール

 続いて、4月5日(月)から改修工事で休館となる東京都美術館も前川國男の作品です。公園内の高さ制限の規定などを逆手に取り、サンクン・ガーデンからエントランスにアプローチするという構造が特徴のひとつになっています。また、4つの展示ブロックを雁行配置することで展示空間の分離・連絡がスムーズにいくという点は、公募展としての機能が重視された東京都美術館ならではのつくりと言えるでしょう。平成24年のリニューアルオープンも、基本的には現在の躯体を活かした美術館になるということですが、休館前に展覧会だけでなく、建築もじっくりご覧ください。

東京都美術館外観

テラス

写真左から、東京都美術館外観、テラス

国立西洋美術館内観
国立西洋美術館内観

 東京文化会館の向かいに位置するのが国立西洋美術館で、設計はル・コルビュジエです。コルビュジエと前川という師弟関係が、建築物で再現されているのが面白いところ。前川は国立西洋美術館建築のサポートだけでなく、その後新館の設計も手がけています。コルビュジエは国立西洋美術館で、独自の寸法モデュロールを適用し、ピロティ、渦巻き型の空間、スロープ、光の調節など、彼ならではの方法論で全体を構成しています。前川作品と対比させながら見ると、新たな発見があるかもしれません。

国立西洋美術館外観

東京国立博物館本館(日本ギャラリー)外観

写真左から、国立西洋美術館外観、東京国立博物館本館(日本ギャラリー)外観

 敷地内に名建築が点在しているのが、東京国立博物館です。本館の設計は、様式の名手と呼ばれた渡辺仁が担当。鉄筋コンクリートの建物に瓦屋根を配したこのスタイルは、当時下田菊太郎が提唱した「帝冠(西洋と東洋の折衷)様式」を引き継いだものですが、全体のバランスや内部の華麗な空間は見事なもの。他にも、片山東熊による表慶館、谷口吉郎の東洋館(休館中)、開放的な空間が美しい法隆寺宝物館、現代の展示構成に適応したデザインが施された平成館など、様々なスタイルの建築をまとめて見ることができます。

表慶館

法隆寺宝物館

写真左から、表慶館、法隆寺宝物館

 上野公園には、紹介しきれなかった国立科学博物館、旧東京音楽学校奏楽堂、黒田記念館、東京藝術大学など、魅力的な建築がたくさんありますので、お気に入りを見つけるのも楽しいかもしれません。次ページでは、上野エリアのイベント情報(一部)を紹介します。上野巡りに是非お役立てください。

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上野エリアのオススメ文化施設(50音順)

上野の森美術館

旧東京音楽学校奏楽堂

国立科学博物館

国立西洋美術館

下町風俗資料館

東京国立博物館

東京都美術館(4/4まで開館)

東京文化会館

東京藝術大学大学美術館

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