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トーキョー・アートスポット
東京・丸の内の新たなアートスポット
三菱一号館美術館

日本を代表するオフィス街、東京・丸の内。ここ10年で丸ビルや新丸ビルが建て替えられ、2011年度末には赤レンガ造りの東京駅丸の内駅舎が復原オープンするなど(予定)、丸の内は今後の展開が注目されるエリアのひとつです。今回は、4月に開館した三菱一号館美術館を特集。街の歴史から、展覧会の見どころなどを紹介します。GWには丸の内周辺エリアで音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」も開催されるので、あわせてお楽しみください。

三菱一号館美術館外観
三菱一号館美術館外観

丸の内エリアと、三菱一号館美術館

 東京・丸の内は、もともと明治維新後に官有地となった場所で、払い下げの情報を聞きつけた三菱の幹部荘田平五郎と、三菱の創始者岩崎彌太郎の弟で第2代社長の岩崎彌之助が入手した土地でした。彼らは新たな都市づくりをこの丸の内で実践すべく、1894(明治27)年にオフィスビル「三菱一号館」を建設。19世紀後半のイギリス・ヴィクトリア時代に流行していたクィーン・アン様式が採用された赤煉瓦の建物は、ジョサイア・コンドルによる設計で、彼の代表作ともいえるものでした。当時は、三菱合資会社や貸事務所に入居していた企業の職場として使用されていたそうです。その後、オフィスビルとしてつくられた建築は「三菱第十三号館」まで続きました。軒高15メートルに統一された赤煉瓦通りは「一丁倫敦(いっちょうろんどん)」と呼ばれ、丸の内の美しい景観を形成。その様子は、東京の名所絵はがきにも記録されています。

 4月に開館した三菱一号館美術館は、老朽化のため1968(昭和43)年に解体された三菱一号館を同じ場所に復元したもので、当時の設計図や資料から可能な限り忠実に再現した建物ですが、三菱一号館の創建当時すでに、三菱社やコンドルたちは「丸の内美術館」開設の構想を抱いており、コンドルは「Proposed. Art Galleries. Maru no Uchi. Tokio」と銘打った丸の内美術館の設計案を残しています。この計画が実現することはありませんでしたが、110年を経た今、三菱一号館美術館が丸の内に開館したことは大きな意味があるでしょう。

 現代に甦った三菱一号館は、大小20室の展示室からなり、ホワイトキューブの美術館とは異なる空間で作品を鑑賞することができます。それが逆に新鮮で、また19世紀の建築様式で収蔵作品の中心となる19世紀の作品に対峙できるのも嬉しいポイントです。

1894(明治27)年竣工時の三菱一号館美術館
1894(明治27)年竣工時の三菱一号館美術館

ジョサイア・コンドル《三菱一号館立面図(南面)》明治20年代 三菱地所株式会社蔵
ジョサイア・コンドル《三菱一号館立面図(南面)》明治20年代 三菱地所株式会社蔵

展覧会の見どころと付属施設

エドゥアール・マネ すみれの花束をつけたベルト・モリゾ 1872 オルセー美術館 (c) RMN (Musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by DNPartcom
エドゥアール・マネ すみれの花束をつけたベルト・モリゾ 1872 オルセー美術館 (c) RMN (Musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by DNPartcom

 開館記念展として開催中の展覧会「マネとモダン・パリ」では、フランスの画家エドゥアール・マネ(1832〜1883)の油彩、素描、版画約80点と、同時代に生きた作家たちの油彩、建築素描、彫刻、写真など約80点が、「I. スペイン趣味とレアリスム:1850-60年代」「II. 親密さの中のマネ:家族と友人たち」「III. マネとパリ生活」という3部構成で展示されています。3階には、これまであまり紹介されてこなかったマネのリトグラフ作品や、近代肖像絵画の最高傑作といわれる《すみれの花束をつけたベルト・モリゾ》が展示され、2階には、マネが暮らしたパリの様子、劇場やオペラ座、カフェやバーでの一瞬を切り取った写真のような絵画が並びます。この他、本邦初公開となるゾラの《ローラ・ド・ヴァランス》などもあり、印象派から20世紀美術に引き継がれる表現の変遷を追える内容となっています。なにより、展示室の照明に採用された最新の光ファイバーシステムによって、本来の色味に近い状態で作品を鑑賞できるのが最大の魅力です。

 展覧会鑑賞後には、併設のミュージアムショップやミュージアムカフェも利用したいところ。企画展の特設ショップには展覧会グッズが充実し、カタログや書籍はもちろん、《すみれの花束をつけたベルト・モリゾ》をモチーフにしたグッズや、スミレのガレットなどのお菓子も販売。フランスで1点ごとに手づくりされた携帯ストラップは、展覧会の記念にオススメ。また、「Store 1894」には、モノが生まれるまでの歴史、背景にある「物語(ストーリー)」をコンセプトに、世界中からセレクトしたというアートやデザイングッズが並ぶので、こだわりのお買い物には最適です。そして、是非立ち寄りたいのが「Café 1894」。このカフェは、もともと銀行営業室として使用されていた場所にあり、吹き抜けの開放的な空間、落ち着いた雰囲気の中で過ごすひと時は格別。ニューオープンしたばかりのこの機会に、三菱一号館美術館を一巡りしてはいかがでしょう。

「マネとモダン・パリ」会場風景
「マネとモダン・パリ」会場風景

マネ展特設ショップの様子
マネ展特設ショップの様子

丸の内へ行ったら、ここもチェック!

■ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2010
1995年にフランスで誕生した音楽祭。日本では2005年にスタートし、今年で6回目の開催となる。世界中からアーティストが集結し、子どもから大人まで気軽に低料金で一流の演奏を聴くことができる。1公演約45分なので、より多くのコンサートに足を運ぶことも可能。無料のイベントもあり、丸の内の街全体から音楽祭の雰囲気が伝わってくる。尚、チケットは完売の場合があるので、事前にご確認を。

・会期: 丸の内・周辺エリア/4月28日(水)〜5月4日(火・祝)
東京国際フォーラム/5月2日(日)〜5月4日(火・祝)

・公演・料金・チケットの販売情報などは、公式ホームページよりご確認ください。
http://www.lfj.jp/lfj_2010/

アートアワードトーキョー 丸の内2010
若手アーティストの発掘・育成を目的に、2007年からスタートした現代美術のアワード展。審査員を務める後藤繁雄さん、小山登美夫さん、長谷川祐子さんや、ゲスト審査員の名和晃平さんなど8人の審査員が、国内美術系大学の卒業制作から選出した作品45点を行幸地下ギャラリーに展示。5月9日(日)までは観客の投票も受け付けており、その結果でオーディエンス賞が決められる。過去3回の開催で、注目の作家を多数輩出している「アートアワードトーキョー 丸の内」。今年の内容もお見逃しなく。

・会期:展示/5月30日(日)まで開催中

・会場: 行幸地下ギャラリー
千代田区丸の内2-4-1(行幸通り地下)

・時間:11:00〜20:00
・休館:会期中無休
・料金:無料
http://www.artawardtokyo.jp/

三菱一号館美術館 写真

三菱一号館美術館

1894(明治27)年、英国人建築家ジョサイア・コンドルによって設計されたオフィスビル「三菱一号館」を復元し、美術館として2010年4月6日にオープン。「近代都市と美術」をテーマに、19世紀の近代美術を中心とした美術展を企画する。主な収蔵作品に、ロートレック(モーリス・ジョワイヤン コレクション)250点余、ボナール、ドニなど『レスタンプ・オリジナル』と19世紀末版画、陶磁器やガラス作品などジャポニズムの工芸品がある。現在、開館記念展として「マネとモダン・パリ」を7月25日(日)まで開催中。

所在地:千代田区丸の内2-6-2
交 通:東京メトロ千代田線二重橋前駅1番出口より徒歩3分
都営三田線日比谷駅1番出口より徒歩3分
JR東京駅丸の内南口より徒歩5分、JR有楽町駅国際フォーラム口から徒歩5分
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、他
http://mimt.jp/

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