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トーキョー・アートスポット
東京をめぐる No.004 丸の内から銀座、新旧名建築に出会う

東京のまさに中心、皇居を臨む丸の内から銀座界隈は、明治期より日本の経済の舞台となってきました。この付近は30分ほど歩くだけで、明治、大正、昭和、平成の名建築を見て回ることができるエリアです。丸の内の伝統ある建造物に浸り、銀座で現代技術の粋を尽くした建築に刺激を受ける。そんな街歩きをしてみませんか。

 竣工当時の姿を求めて〜丸の内

東京駅完成イメージ(JR東日本提供)
東京駅完成イメージ(JR東日本提供)

 近代日本の象徴とも言える丸の内の建築の中には、関東大震災や第二次世界大戦時の空襲、また時代の変遷により姿を消したものも多くありましたが、優れた建築として復元・保存する動きも近年では盛んになっています。丸の内の見ておきたい建築巡り、スタート地点は「東京駅」から始めましょう。

 東京駅(現在、復元工事中)は当初、中央停車場と呼ばれ、建物が竣工した1914(大正3)年に東京駅と改称。建築家辰野金吾が設計し、英国風クラシック様式にゴシックを加えた柱やエントランス、外壁を覆う赤煉瓦が印象的な建築物で、来年2012年には開業当時の姿が披露される予定です。

 昨年オープンした「三菱一号館美術館」も、明治期に積極的に取り入れられた洋風建築を体感させてくれる建物のひとつです。辰野金吾の師、ジョサイア・コンドルが設計し、1894(明治27)年に竣工した国内初のオフィスビル「三菱一号館」を忠実に復元した建物で、当時の工法で復元した230万個の煉瓦で組まれた建物の外観を眼前にすると、まるで明治時代にタイムトリップしたかのような気持ちに。玄関のアーチや、階段の蹴上げ部分や手すりの装飾、ドアの蝶番に至る細部にまで、現代では用いられなくなった技術が活かされています。

 日比谷通りのお堀端に沿って歩くと、重厚な旧建築が目に飛び込んできます。昭和の建築物として初の重要文化財指定を受けた「明治生命館」は、1934(昭和9)年竣工。日本近代建築を代表する岡田信一郎により、正面にコリント式柱列を配した古典主義様式で設計され、外壁には国産花崗岩が用いられています。新社屋が建設された際に、大改修が施され、現在でも一部が明治安田生命の本社として機能しており、1階店頭営業室や2階会議室などの諸室については一般公開もされています(一般公開は土日のみ、11:00〜17:00)。

 「第一生命館」も日比谷通りの景観をつくり出している建築です。渡辺仁と松本与作による設計で1938(昭和13)年に竣工。10本の方柱が並ぶシンプルな外観、その堅牢な構造から、戦後はGHQ総司令部が置かれていたことでも有名です。1993(平成5)年には再開発のため「DNタワー21」として、高層ビルの全面部分にはめ込まれるような形で改修され、オリジナルの建築は主に構造体が残るだけとなりました。

第一生命保険株式会社 日比谷本社

明治生命館

第一生命保険株式会社 日比谷本社(左)、明治生命館(右)
 高級ブランド路面店が魅せる東京の新建築〜銀座

エルメス、アルマーニ、ディオールなどが軒を連ねる銀座の街並
エルメス、アルマーニ、ディオールなどが軒を連ねる銀座の街並

 有楽町方面から晴海通りに向かうと、高級店が立ち並ぶ東京随一の繁華街、銀座です。バブル崩壊後はかつての勢いが影をひそめていた銀座も、21世紀に入り、新たな新建築のラッシュとも呼べる時代が来ました。とりわけ高級ブランドの路面店は、世界的建築家の代表作とも言える個性が溢れています。

 数寄屋橋交差点のすぐそばにある「メゾン・エルメス」は、レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップが設計を担当。外観には45cm角の半透明なガラスブロックがあしらわれ、昼は太陽光を反射、夜は店内の光を放出。1日を通して表情が変わる建築物です。

 エルメスと同じ通りにある「アルマーニ銀座」は、2007年に開店。建築を手がけたのは、マッシミリアーノ&ドリアーナ・フクサスです。竹をイメージさせるファサードとライトアップは、新しい日本を意識した和のモチーフですが、内部の遮蔽性も考慮された構造になっています。

 アルマーニの隣にあるのが「ディオール銀座」で、2004年、リカルド・ボフィルの計画によって改修された建物です。乾久美子によるファサードの構造が特徴的で、パンチングアルミパネルを二重に設置し、街路を歩く人の動く視線によってまるで小さな光の輪が動くような錯覚を感じさせる仕組みになっています。

 晴海通りを挟み、ディオールの向かい側に建つのが「グッチ銀座」で、ブロンズとシルバーのガラスパネルの組み方によって、立体感を生み出すファサードが特徴的。デザインは、ジェームズ・カーペンターによるものです。

 銀座4丁目の交差点、銀座の中心的存在「和光」を過ぎ、中央通りへ出て「松屋銀座」の向かい側にあるのが「シャネル銀座」です。2004年、ピーター・マリノの設計で竣工したこのビルは、一見真っ黒い箱状をしていますが、日没後には全面がスクリーンとなって、シャネルのロゴやアニメーションが光り輝く仕掛けです。

 シャネルの角から西銀座方向へ曲がった銀座マロニエ通りを歩くと、大きく歪んだ建物「デビアス銀座ビルディング」が視界に入ります。光井純による設計で、2008年に完成しました。ガラスと鋼鉄で構成される曲線はまるで空へと伸びる有機物のようです。

 その先にある薄ピンク色の建物が、「ミキモト銀座2」です。伊東豊雄の設計により2005年竣工したこのビルの特徴は、形や大きさの異なるガラス窓をランダムに配置した外壁で、「真珠を育む貝から生まれる泡、舞い落ちる花びら、宝石箱を覗きこみたくなるような期待感、神秘性」がデザインのコンセプト。ハードな建築物でソフトな印象を醸し出す存在が、新時代の銀座を彩っています。銀座には、このほかにも注目すべき建築は尽きません。続きはぜひ、現地で確かめてみてください。

デビアス銀座ビルディング

ミキモト銀座2

デビアス銀座ビルディング(左)、ミキモト銀座2(右)

東京という都市を形成するまちや地域にスポットを当て、そのエリアの特徴や歴史的背景、地域密着型のアート活動などを紹介します。

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