東京のアートシーンをアーティストとともに創り、発信する Tokyo Art Navigation
展覧会・イベント情報 アーティストファイル エッセンス ビジョン スポット
マイページ サイトマップ
Tokyo Art Navigationとは?
TOPICS
TOP
トップ > トーキョー・アートビジョン
トーキョー・アートビジョン
No.014 写真というジャンルはとても多彩で魅力的です。
語り手:東京都写真美術館 学芸員 岡部友子(おかべともこ)さん

写真のさまざまな可能性を提案する展覧会の開催などにより、年間約40万人もの観客を動員する東京都写真美術館。学芸員の岡部友子さんが企画から担当した「森山大道展」が、5月13日(火)より開催となります。今回は、写真というジャンルを扱う岡部さんに、学芸員の仕事にかける思いを語っていただきました。

写真:森山大道氏(写真左)

森山大道氏(写真左)
商業デザイナー経て、1963年にフリーの写真家となる。1967年《にっぽん劇場》で日本写真批評家協会新人賞受賞。1999年サンフランシスコ近代美術館、2003年カルティエ現代美術財団で個展を開催するなど、海外でも幅広く活躍している。2004年ドイツにて写真協会文化功労賞受賞。

24,000点の収蔵作品を広く知ってもらう

 東京都写真美術館に着任してから、写真のジャンルや写真に対するニーズはとても幅広いものだということをあらためて実感しました。写真は、美術にはじまり、歴史的な視点、自然や環境問題を主題とした写真、ドキュメンタリーや報道写真、さらには現代美術としての表現手段など、いろいろな切り口で語ることができます。
 このような写真の多様性に応えるために、24,000点ある収蔵作品を広く紹介する目的の展覧会、学芸員がそれぞれの専門分野に基づく研究成果を発表する展覧会、写真団体の公募展など、年間約20本の企画を、3つのフロア、それぞれ約1カ月半ずつのサイクルで開催しています。たくさんのお客様に「また来たい」と思われる美術館となるために、様々なジャンルの写真展を開催し、多くのニーズに対応できるラインナップを組んできました。その結果、お客様のご来場数は年間約40万人となり、お客様の定着とともに入場者が増加してきたことは、私たちにとって大きな手ごたえとなっています。
 これからは、現代美術や映像にも力を入れていきますので、より多くの方々に東京都写真美術館を楽しんでいただけると思います。新しいことにチャレンジしていくことも、美術館に求められる仕事ではないでしょうか。いま、求められているニーズに対して何ができるのか。常に考えながら展覧会の企画や運営を行っています。

森山大道《光と影》1981年
森山大道《ハワイ》2007年

森山大道《光と影》1981年

森山大道《ハワイ》2007年


外部の意見に耳を傾け、情報を共有化する

 日常の仕事の中で特に大事だと思っているのは、外部の方からご意見をいただく機会を数多く持つということです。外部評価委員会や企画諮問委員会をはじめとし、館長とプレスの方々による懇談会を開催するなど、各分野の専門家から幅広い意見をうかがいます。お客様のご意見は、毎日のアンケートや受付スタッフの日誌を回覧することで、日々チェックしています。
 特にアンケートは集計をとって分析し、事業総括の場で館長に報告し改善策を検討します。さらに新聞や雑誌に掲載された展覧会評、個人のブログや書き込みなど、全ての情報を集めて展覧会ごとにまとめています。このように、絶えずアンテナをはりめぐらせて、外部の意見に耳を傾け、改善すべき問題点や情報を全職員で共有しています。一つひとつの展覧会に向けて、それぞれのセクションの担当が最大限努力し、その結果と成果を謙虚に受け止め、次につなげていくという積み重ねの結果、いまがあると実感しています。

次回は…
東京都現代美術館学芸員の森山朋絵さんをご紹介します。[6月12日(木)アップ予定]

若手アーティストにむけて
田中功起《家がガーデン・テーブルになり、瓶ビールの消息がわかり、バンドが演奏するとき》2007年 インスタレーション作品の展示風景「日本の新進作家vol.6 スティル/アライヴ」展(2007年12月22日〜2008年2月20日)より
田中功起《家がガーデン・テーブルになり、瓶ビールの消息がわかり、バンドが演奏するとき》2007年 インスタレーション作品の展示風景「日本の新進作家vol.6 スティル/アライヴ」展(2007年12月22日〜2008年2月20日)より
 東京都写真美術館では、1年に1回「日本の新進作家展」というシリーズ展を開催しています。これは、優れた活動を展開し将来性の見込まれる若手新進作家を、一般のお客様に広くご紹介する展覧会です。どの新進作家をご紹介するか、そのテーマや方法は各学芸員によって異なりますが、普段から小さな個展や発表の場をくまなく回ったり、写真集や作品集を見たりするなどの情報収集は欠かせません。最終的に、当館の展覧会としてご紹介するにふさわしいかどうかを学芸員全員で検討し、企画諮問委員会に諮って決定します。当館での発表をステップに、さらに幅広く活躍していただくことを目的に開催している「日本の新進作家展」。作品制作や展示方法など、これから作家をめざす方にとって参考になることがたくさんありますので、ぜひ鑑賞していただきたいと思います。

東京都写真美術館 関連グッズ
開館10周年企画「写真はものの見方をどのように変えてきたか」展(2005年4月2日〜11月6日)関連書籍『写真の歴史入門(1〜4)』(新潮社)
開館10周年企画「写真はものの見方をどのように変えてきたか」展(2005年4月2日〜11月6日)関連書籍『写真の歴史入門(1〜4)』(新潮社)
「昭和-写真の1945-1989」展(2007年5月12日(土)〜12月9日)関連書籍 『昭和の風景』(新潮社)
「昭和-写真の1945-1989」展(2007年5月12日(土)〜12月9日)関連書籍 『昭和の風景』(新潮社)
東京都写真美術館オリジナルデザインによるミュージアム・エコバッグ
東京都写真美術館オリジナルデザインによるミュージアム・エコバッグ
  岡部友子 写真
 
岡部友子
(おかべともこ)

1983〜2002年、東京都庭園美術館学芸員として展覧会事業に携わる。2003〜2005年、(財)東京都歴史文化財団事務局を経て、2006年、東京都写真美術館に配属。2007年から企画係長として勤務。

インフォメーション

◆森山大道論
「森山大道論」淡交社刊 本体価格2,400円
多彩な執筆者による論評に加え、美術館で一般より公募した論文1編を掲載した森山大道論初の試み。代表作品に加え、未発表作品の図版も多数掲載します。

◆森山大道連続対論
5月23日(金) 18:00〜20:00
森山大道 × 大竹伸朗(美術家)進行:笠原美智子(東京都写真美術館学芸員)
5月24日(土) 18:00〜20:00
森山大道 × 多木浩二(美術・写真評論家)進行:清水穣(同志社大学准教授)
5月30日(金) 18:00〜20:00
森山大道 × 金平茂紀(TBSテレビ報道局長)進行:岡部友子(東京都写真美術館学芸員)
定員:各190名
参加方法:当日10時より展覧会チケットをお持ちの方に整理券をお配りします。
※詳細は、東京都写真美術館の公式ホームページをご参照ください。
http://www.syabi.com

創作活動サポート
メンバー登録
東京のアートシーンを共に創造するメンバーを募集しています!
アーティストの方はこちら
あなたの作品や活動をTokyoから世界に向けて発信してみませんか?
サポーターの方はこちら
創作活動をサポートするギャラリーや稽古場の登録、展覧会やイベントを投稿できます。
メールマガジン登録申し込み
デジタルミュージアム
東京・ミュージアム ぐるっとパス2007
詳しくはこちら