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トーキョー・アートビジョン
No.042 トーキョーワンダーウォール受賞者のご紹介
TWW2010入賞(平面)

「トーキョーワンダーウォール(TWW)」とは、35歳以下の若手作家を対象にした東京都主催の公募展です。今回は、TWW2010入賞作家の安藤充さん、岩瀬晴香さん、熊野海さん、藏内梢さん、木彩さん、武田諭さん、竹中美幸さん、辻孝文さん、中井伸治さん、平子雄一さんをご紹介。受賞作品についてコメントをいただきましたので、今後の活動とあわせて是非チェックしてください。尚、10月から順次開催される東京都庁舎での個展は、新作発表やギャラリートークなどもあり、必見です!


トーキョーワンダーウォール賞 安藤充さん

《Nature Algorithm》2010年 ミクストメディア、キャンバス
《Nature Algorithm》2010年 ミクストメディア、キャンバス

安藤充(あんどうみつる)
安藤充(あんどうみつる)
1983年 神奈川県生まれ

久しぶりに降った雨が、じゅうじゅうと根から吸い上げられてゆく流れ
風で折れたところから脇芽が伸び、育って二股に別れる枝の動き
直角に照りつける太陽の光を、重なることなく受ける螺旋状に生える葉の形
窪みに滑り込んだ胞子に水滴が降り、出芽し伸びて束になる茸の菌糸
熱い水蒸気が空気の層を昇ってゆき、上空で冷やされ氷の結晶になる
樹が育ってゆく様々な時間の単位で、光の粒子、水や空気の流れが生み出すリズム
無数のリズムが刻まれ、重なる旋律が和音になり、その運行で自然が形づくられてゆく
そこにある法則は、ひとつの音楽なのではないか?
私が絵を描き続けていることは、その音楽をできる限りそのままの状態でキャンバスに表現したいという、探求そのものです。そしてこの《Nature Algorithm》は、自然の中にある音楽を闇雲に探し、不器用に這いずり回った最中に残した、不完全なメモのようなものです。これからも絵を描き、よりよく響くものを探し続けてゆきます。

■主なグループ展
2003年 「GEISAI #4」東京ビッグサイト
2008年 「GEISAI MUSEUM #2」東京ビッグサイト
■受賞
2007年 「ワンダーシード2007」入選
2009年 「第6回はるひ絵画トリエンナーレ」入選、賞候補
■今後の活動予定

2010年9月8日〜19日 「3331アンデパンダン」出展 アーツ千代田3331ギャラリー
2010年10月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁


トーキョーワンダーウォール賞 岩瀬晴香さん

《nude》2010年 油彩、キャンバス
《nude》2010年 油彩、キャンバス

岩瀬晴香(いわせはるか)
岩瀬晴香(いわせはるか)
1987年 愛知県生まれ
2006年 愛知県立芸術大学美術学部油画専攻入学
2010年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士前期課程油画・版画領域1年在籍

 具象と抽象の間で起こる、絵具の物質感や身体性が生かせる画面づくりを心がけています。そして、画面の中にできる手前と奥という空間や、ものとものとの隙間の形などが気になります。イメージソースはインターネットやファッション、音楽など生活の中でわくわくしたことなどを直感的に拾い上げて、そこから自分の世界観を固めるためドローイングを重ねます。
 今回の《nude》という作品は、ヌードカラーの衣服、もしくはそれをまとう肌にインスパイアーされて描きました。布の重なり、たわみがつくりだす空間とヌードカラーという神秘的な色彩にファンタジーを織り交ぜながら形にしていった感じです。
 これまでは、浮かんだアイデアやテーマを思いつくままにどんどん制作してきました。これからは、そういったこともやりつつ、ひとつのテーマを続けたものを発表したいと思います。

■主なグループ展
2009年 「むつめ」名古屋市民ギャラリー矢田
2010年 「もうひとつの卒展」ギャラリー葵丘(愛知)
2010年 「1000hinten」hinten(名古屋)
■今後の活動予定

2010年12月7日〜12日 グループ展 hinten(名古屋)
2011年8月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁
http://www.myspace.com/iwaseharuka


トーキョーワンダーウォール賞 熊野海さん

《undeify》2010年 アクリル
《undeify》2010年 アクリル

熊野海(くまのうみ)
熊野海(くまのうみ)
1983年 福井県生まれ
2003年 東京藝術大学美術学部工芸科入学
2007年 東京藝術大学美術学部工芸科陶芸専攻卒業

 そろそろ年だし2010年にもなったしまずいなと思って陶芸を離れ、ベタにB’zの『ギリギリchop』などを聴きながらおりゃっと描いてみたのが今回の作品です。いやまだまだ若いですが。
 人の心を打つのはユニバーサルなものに違いないと勝手に思い、とにかく自分の中から押し出したいエネルギーと共に描きました。モクモクを描いていたらたまたまアイスランドでもモクモクが発生しました。ありゃ、これは神のお告げかと思いさらに黙々と描きました。
 おしゃれなサラっとした作品よりも、どうせなら思いっきりガツガツやってやれではないでしょうか。草食男子ならぬ草食美術などまっぴらです。いまさらカッコつけてもしょうがないので、もてる想像力を使って、バカになりたいと思います。でもカッコいいものがつくりたいのです。とんでもないバカッコいい作品をつくりたいのです。さらに表向きは良く見られたいという現実。真実こそが真実ではない、嘘こそが嘘ではない、矛盾こそがこの世界の真実である。個人だが個人を超えた作品をつくりたいし。ワールズ・エンドはワールズ・ビギン。
 今回の受賞で、おぉ、絵でもいけるのかとびっくりしましたが自信ももてました。崖から飛んだら幸運にもワシッと雲にしがみついた感じです。もう離しません。どこまで行けるのか。

■主なグループ展
2006年 「コブレンツ応用科学大学陶磁科展」ヴェスターヴァルト陶磁博物館(ドイツ)
2007年 「東京藝術大学卒業・修了制作展」東京都美術館
2007年 「天王洲アイル東京藝術大学陶芸科作品展」天王洲セントラルタワー・アートホール
■今後の活動予定

2011年3月予定 「VOCA展2011―新しい平面の作家たち」上野の森美術館
2011年7月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁


トーキョーワンダーウォール賞 藏内梢さん

《ある街の光景》2009年 写真、本楮紙に焼き付け
《ある街の光景》2009年 写真、本楮紙に焼き付け

藏内梢(くらうちこずえ)
藏内梢(くらうちこずえ)
1987年 鹿児島県生まれ
2006年 日本大学芸術学部写真学科入学
2010年 日本大学芸術学部写真学科卒業

 東京に住んで5年目になる。私はいまだこの街に慣れることができない。膨大な人の流れに苛立ち、寂しくなり、時々怯える。しかし、ふとした瞬間、それが心地良いと感じるのだ。その感覚は生ぬるくて上手く捉えることができない。人は集まることで何を得たのか。密集しているモノを解いていくことで、その答えがわかる気がした。
 4×5 inchカメラの向こうに小さな世界をつくる。それを薬品に浸し、印画紙に焼き付ける。現像液の中で浮かび上がってくる虚像は、世界と私の距離を丁度良い具合に離してくれる。虚像は現実と限りなく等しい。写真の中にはたくさんの人々が写り込み、静かなざわめきを残しては消えていく。黒く塗りつぶされた人々は彼であり彼女であり、また貴方であり私でもある。

■主なグループ展
2009年 「monochroma」ギャラリー・アート・ポイント(東京)
2010年 「monochroma」ギャラリー・アート・ポイント(東京)
2010年 「+」ギャラリー白樺(鹿児島)
■受賞
2009年 「NEXT WAVE展」ギャラリー白樺賞
■今後の活動予定

2011年6月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁


トーキョーワンダーウォール賞 木彩さん

《bloom》2010年 アクリル、綿布
《bloom》2010年 アクリル、綿布

木彩(たかぎあや)
木彩(たかぎあや)
1983年 神奈川県生まれ
2007年 多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻入学
2009年 多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻修了

 うさぎが死んだ時、1本の木を植えた。頼りない細い枝のようなハナモモの木。まだ寒い季節だった。それが夏には鮮やかな葉をつけ、ぐんぐん背を伸ばして、次の春にひとつだけ花をつけた。濃いピンクの、小さな花。私はまだ、彼と一緒にいるのだと思った。嬉しかった。更に1年たった今年の春、彼は数えきれない花を咲かせた。
 繰り返す季節の中で、それでも少しずつ何かが変わっていく。揺れ動く世界で、記憶さえ不確かで、いつも私だけ残されて生きていく。悲しいことも、嬉しいことも、同時に起こりながら。死が、再生につながることを願う。うさぎはもういないけれど、花はきっと来年も咲く。
 感情はなかなか形にならず、いつも伝えかたがわからない。けれど、描くことで少しでも伝えられるなら、私は絵を描いていこうと思う。

■主な個展
2008年 「LIGHTSCAPE」ギャラリイK(東京)
2009年 「MELT」ギャラリイK(東京)
2010年 「木彩展」Shonandai MY Gallery(東京)
■主なグループ展
2008年 「±Point」GALERIA CERTE(神奈川)
2009年 「MY twinkle展」Shonandai MY Gallery(東京)
2010年 「日本コラージュ2010」ギャラリイK(東京)
■受賞
2006年 「第9回エネルギー賞」入選
2009年 「トーキョーワンダーウォール2009」入選
2010年 「アートアワード・ネクスト#1」入選
■今後の活動予定

2010年9月17日〜23日「アートアワード・ネクスト#1」東京美術倶楽部 東美アートフォーラム3・4階
2010年9月22日〜10月3日「第46回神奈川県美術展」神奈川県民ホールギャラリー
2010年11月予定「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁


トーキョーワンダーウォール賞 武田諭さん

《描き変わる風景》2010年 油彩、グアッシュ、クレヨン、紙
《描き変わる風景》2010年 油彩、グアッシュ、クレヨン、紙

武田諭(たけださとし)
武田諭(たけださとし)
1982年 岡山県生まれ
2008年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業

・この絵は家の近くにある公園をモチーフに描いたものです。
・制作はスケッチなどの記録と記憶をもとに家で行いました。
・支持体は紙で、アクリル絵具・透明水彩絵具・色鉛筆・色紙・シルクスクリーンなどを使い描きました。
・完成までに2か月くらいかけました。

■主な個展
2008年 「sports gear」GFAL gallery(東京)
2008年 武蔵野美術大学卒業制作展「昼間の世界」武蔵野美術大学
2010年 「生きる喜び」ギャラリー彦(東京)
■主なグループ展
2006年 「Art camp」武蔵野美術大学
■今後の活動予定

2011年9月15日〜20日 「シークレット・シークエンス」AMP cafe(東京)
2011年5月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁


トーキョーワンダーウォール賞 竹中美幸さん

《たね》2010年 水彩紙に水彩、ガッシュ、パステルなど
《たね》2010年 水彩紙に水彩、ガッシュ、パステルなど

竹中美幸(たけなかみゆき)
竹中美幸(たけなかみゆき)
1976年 岐阜県生まれ
1997年 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻入学
2003年 多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻卒業

 主に白い画面上に水彩やパステル、ガッシュ、蜜蝋、などを用いて制作しています。紙の上での作業なので基本的に消すことは無く、描く前はいつも水張りした白い画面を横目に何日か日常生活をしつつ緊張感をほどよくほどいてから制作にはいります。
 無意識に大事にしているのは、重ねていくという行為、それによって構成されてゆく間やバランスです。大事にしているとはいっても頭で計算しているわけではなく、偶然おこる絵具のにじみを味方にしたり、時には敵にして苦しんだりして1枚の作品を完成させてゆきます。
 今回テーマにした「たね」は、果実やたねの小さなかたまりながらの凝縮感、次のものへと変化してゆく前の、なにやら内側でざわめく感じを表現したくて描きました。曖昧などっちつかずの状態、変貌する直前、境界に興味をそそられます。今後も強さを秘めた、柔らかさや心地よさを表現できるよう制作していきたいと考えています。

■主な個展
2002、2008年 「竹中美幸展」galleria grafica bis(東京)
2009年 「柔らかい風景」アートフロントグラフィックス(東京)
2009、2010年 「竹中美幸展」「夜の帳」GALLERY TRINITY(東京)
■主なグループ展
2008年 「YOUNG ART TAIPEI」Sunworld Dynasty Hotel(台北/台湾)
2009年 「quiet power of Tokyo」Laura U Collection(ヒューストン/アメリカ)
2009、2010年 「Asia Top Gallery Hotel Art Fair」Grand Hyatt Seoul(韓国、香港)
2010年 「kunStart 10 Italia Bolzano」kunstart(ボルツァーノ/イタリア)
■受賞
2001年 「ノキアアートアワードアジアパシフィック2000」アジア第3位入賞
2001、2002年 「トーキョーワンダーウォール2001、2002」入選
2002年 「フィリップモリスK.K.アートアワード2002」出展
■今後の活動予定

2010年10月13日〜17日「2010年 kawaii賞」西武渋谷店A館
2010年10月28日〜30日 エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA003」出品 スパイラル(東京)
2010年11月30日〜12月25日 小品展 ギャラリートリニティ(東京)
2011年3月予定「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁
http://www2.odn.ne.jp/takem/


トーキョーワンダーウォール賞 辻孝文さん

《Yume no Hanashi》2010年 アクリル、ニス、キャンバス
《Yume no Hanashi》2010年 アクリル、ニス、キャンバス

辻孝文(つじたかふみ)
辻孝文(つじたかふみ)
1985年 山梨県生まれ
2000年 岡山県立岡山工業高等学校入学
2003年 岡山県立岡山工業高等学校卒業

 自然が「スゴい! 美しい!」と感じられるのは、自分自身が精神的に落ち着いていて、気分的にも安定している状態だと思います。不安、悩みが自分を覆っている時は、「自然」の語りかけに気づくことも無く何も見えないし、見ようともしない……気持ちにゆとりが無いわけです。しかし、いったん自然の中に身を置いた時、知らず知らずに自然と対話している自分がいました。その中で自然は、大きなインスピレーションやポジティブな力、安らぎ、といったものを与えてくれます。それだけでなく、風の音、鳥の声、川の音だけの世界は、日々生活している日常とは違う世界に行っているような、そんな気持ちにもさせてくれる。
 今回の作品は、その「非日常な世界」を形にしたく制作しました。少しでもその空気感が伝えられたらと思います。これからも、自分の信じているものや、いいと思うものにスポットを当てて、制作、展開していきます。

■主なグループ展
2005年 「GEISAI #9」東京ビッグサイト
2008年 「GEISAI #11」東京ビッグサイト
2010年 「100 Artist Exhibition」Ouchi Gallery(New York)
■受賞
2004年 「KARUIZAWA HEARTLAND DRAWING BIENNALE」入選
2006年 「モントリオール国際芸術祭」カナダ日本フランス芸術友好賞
2007年 「メルボルン日本芸術祭」日豪芸術様式美賞
■今後の活動予定

2011年2月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁
http://tlife.jimdo.com/


トーキョーワンダーウォール賞 中井伸治さん

《untitled》2010年 油彩、キャンバス
《untitled》2010年 油彩、キャンバス

中井伸治(なかいしんじ)
中井伸治(なかいしんじ)
1977年 大阪府生まれ
2005年 多摩美術大学卒業

 私は現在、東京に住んでいます。実家は大阪で、どちらも都会、あるいは都市と言われている場所です。都市では、多くの人や情報が生まれ、また消えていきます。いつ生まれ、いつ死んだのかさえもわからないと言った方が近いのかもしれません。今このコメントを書いているこの瞬間も都市は変化しているわけですが、そこに存在する「現在」は、巻き戻すことも、早送りして未来のようなものを見つけることも危ういような気がします。
 そういった「現在」「都市」にポツンとある、人の居なくなった家、捨てられた図鑑、本来あるべき意味や形をなくしたもの、主観的でない抜け殻のような痕跡……それらはまるで自分でも知らない間に、幼い頃からの記憶として居座っているかのような「原始的なある感覚、感触」に通じているのですが、そこから想起される「破壊」「消滅」といったイメージに、私は違和感と同時に憧れに似た感情を抱きます。そして、これらの極端に情報が欠落してしまった正体不明なものからは、新たな歴史のようなものが発見できます。それはただの錯覚かもしれませんが、私は中身のなくなった輪郭を拾い集め、キャンバスにもうひとつの現実を映し出しています。頭の中にある残像を中心に向かって削ぎ落とし、それを頼りにまた発見していくような感覚で描いています。近すぎず遠すぎず、すべてにおいて常に中間的になるように心がけています。

■主なグループ展
2006年 「Chance Encounters」Caelum Gallery(New York)
2010年 「ワンダーシード2010」トーキョーワンダーサイト渋谷
2010年 「GEISAI #14」東京ビッグサイト
■今後の活動予定

2011年4月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁


トーキョーワンダーウォール賞 平子雄一さん

《庭先メモリーズ 神木を見に行く》2010年 アクリル、キャンバス
《庭先メモリーズ 神木を見に行く》2010年 アクリル、キャンバス

平子雄一(ひらこゆういち)
平子雄一(ひらこゆういち)
1982年 岡山県生まれ
2005年 Wimbledon College of Art卒業

 今回賞をいただいた作品のタイトルに含まれている「神木」は、辞書の説明によると「神霊の宿る木。神樹。多く、榊(さかき)をいう」とあります。
 僕たちは、植物に対して多様な姿勢をとっていると思います。ある時は辞書通り神として尊い存在に仕立て、ある時は盆栽や観葉植物のように愛玩し、ある時は食すというように。生活圏をシェアしている身近な存在でありながら、植物と共に生活をしている感覚は希薄かもしれません。一緒に寝ることもなければ、森の中で生活している人たちもごく僅かです。僕の日常生活でも植物との一定の距離は存在しますし、そこに境界線を設けてもいます。
 しかし、僕たちと植物の力関係が崩れ、この境界線が曖昧になったシチュエーションが存在します。それは制作するうえでの重要なきっかけとなっています。庭先に放置した鉢植えの植物の隙間から育つ雑草であったり、建物を足がかりに蔦を伸ばす植物であったり、家屋を傾けるほど生長した庭木であったり。そのような状況は、僕にとって愉快なのです。このような、「人工物と植物」との関係に擬人的な感覚を意識し、「人と植物」そのものの曖昧な関係に発展させ具現化したものが、作中に登場する人でも植物でもない彼らなのです。

■主な個展
2010年 「Yuichi Hirako:庭先メモリーズ」GALLERY MoMo Ryogoku(東京)
■主なグループ展
2009年 「シェル美術賞展2009」代官山ヒルサイドフォーラム
2010年 「アートフェア京都」ホテルモントレ京都
2010年 「常設展」GALLERY MoMo Roppongi(東京)
■受賞
2009年 「シェル美術賞2009」入賞
■今後の活動予定

2010年7月31日〜10月11日「群馬青年ビエンナーレ2010」群馬県立近代美術館
2010年11月1日〜3日 エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA003」出品 スパイラル(東京)
2011年1月予定 「トーキョーワンダーウォール都庁2010」東京都庁


 
トーキョーワンダーウォール 写真
 
トーキョーワンダーウォール
これからの美術を担う新進作家の作品発表の場として、東京都庁舎の空中歩廊壁面(wall=ウォール)を提供するトーキョーワンダーウォールは、2000年5月にスタートした公募展です。「トーキョーワンダーウォール公募2010」は、平面部門で1034名、立体・インスタレーション部門で112名の応募がありました。入選作家は毎年100名前後で、東京都現代美術館で作品展示の機会があり、入賞者はさらに都庁で個展を開催することができます。その後はトーキョーワンダーサイトと連携し、展覧会の機会が提供されます。トーキョーワンダーウォールは今後も、公募展の開催から若手作家の支援、東京における芸術文化の活性化を図っていきます。

http://www.seikatubunka.
metro.tokyo.jp/bunka/
wonderwall/index.html

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