──『雨あがり』を立ち上げられたのが2018年7月ですね。なぜフリーペーパーを創刊されたのでしょうか。
以前、ワーキングホリデーでカナダに行ったとき、そこで出会ったXジェンダーの友人がフリーペーパーをつくっていたのです。私もLGBTQの当事者で写真の大学を出ていることもあって、日本に帰ったら一緒にフリーペーパーをつくろう、という話になりました。
──2人で立ち上げたんですね。
それが、友人が帰国後に体調を崩してしまい、私1人でつくることになりました。資金集めのためにクラウドファンディングもスタートしていたので、後には引けない、という感じで。私も当事者ですがLGBTQのコミュニティに属しておらず、知り合いもほとんどいなかった。LGBTQという言葉は知っているし私もLだけれど、「LGBTQってどんな人たちなんだろう」という疑問もあり、もっといろいろな人の話を聞いてみたいなと。文章も好きでインタビューにも興味があったので、今続けられています。
──そうすると企画から取材、原稿執筆、レイアウトまで1人で手がけられているんですか。
レイアウトを手伝ってくれる人が2人いますが、ほとんど1人ですね(笑)。1人なので、毎号のテーマも自分の興味から設定していますが、アイデアがないときは周りの人に「知りたいテーマはある?」と聞くこともあります。初期の頃はインタビューを承諾してくれる人も少なかったので、インタビューする人が決まったあとでテーマを決めることもありました。