──「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」はアメリカ・マサチューセッツ州にあるウスター美術館所蔵の印象派の作品がほぼ初来日ということで話題を呼んでいます。モネ、ルノワールなどフランスの印象派に加えて、ドイツや北欧の印象派、これまで日本で紹介される機会の少なかったアメリカ印象派の魅力にも迫る展覧会ですね。1898年の開館当初から印象派の作品を積極的に収集した同館と画商の間で交わされた、作品購入に関わる書簡(複製)等もあわせて紹介されることがたいへん興味深いです。まずは音声ガイドの収録のご感想からお聞きできたらと思います。
速水奨(以下、速水): 「印象派」は僕のなかでもおおまかなイメージしかなかったのですが、今回の仕事で触れたことで非常に身近に感じることができました。印象派は19世紀後半のパリに端を発していますが、誕生から約150年。僕の祖父の祖父くらいの時代に起こった芸術運動なんだなと、収録を通じて歴史に思いを馳せました。