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その、我々の気持ちだよね。That, That’s The Feeling

2023/06/14 - 2023/07/15

終了
ビルの最後を、アートで飾る。 取り壊しまでのカウントダウンを刻む ビル廃材を使った現代アート展
SDGs 建築 美術 映像・写真
三会堂ビル1階 港区赤坂1-9-13
東京23区内

その、我々の気持ちだよね。(2023)

「その、我々の気持ちだよね。」は、アーティストコレクティブ・TSUメンバーの一人 が、三会堂ビルにメガネを置き忘れたことから始まった。導かれるように私たちは、半世紀にわたるこのビルの物語の節目を祝う機会をいただいた。三会堂ビルは、個展終了後8月1日をもって一旦幕を閉じる。

作品素材は、金沢金箔以外は全て、三会堂ビルとアーツ千代田3331の閉館時に排出された廃材を使用した。女性社員が更衣室で身だしなみを整えた姿鏡。雨の日に活躍した傘立ての鍵。清掃用の青いホース。年に一度の出番を待ち地下で静かに眠っていた椅子。毎年11月正面玄関に日の丸と共に掲げられた表彰式の看板。

これらの廃材には、人々の往来、足音、足跡、エレベーターの上下、そんな営みの全てが 56年の時間をかけて奥深く染み込んでいる。そしてこれらは長年にわたり、管理会社及び 清掃の方々によって隅々まで美しく管理されていた。それぞれが、このビルで働くことに 誇りを持っていたことを裏付けるかのように。

近年も絶えない愛情不足と悲しみが生み出す銃事件、無くならない戦争、加速するばかりの温暖化にSDGs用語の乱用。複雑かつ多くの課題を課せられた現代社会を生きる私たちは、自国の自給率について考える余裕もなく、スーパーでは安い方を選び、ペットボトルで水を飲む。リサイクルに出せば、その後のことは知ろうとしない。「その、我々の気持ちだよね。」。

目では見えない、手で触れることもできない、今にも消えてなくなりそうな、小さな、でもとても大切な瞬間は、確かに存在する。

「その、我々の気持ちだよね。」は、一人一人の小さな気づきと心がけ、その小さな変化や活動によって、大きな社会を動かすことが可能であると証明したいのかもしれない。 TSUは、三会堂ビルで働く人々と出会い、彼らの笑顔や度量の広さに触れ、無形の会話の大切さを体験した。今年の梅雨は、三会堂ビルに想いを寄せる人々の心に寄り添う浄化の雨となりそうだ。

TSU

三会堂ビルの歴史

三会堂ビルの歴史は、1881年(明治14年)まで遡ります。三会堂ビルの名前の由来は、日本で最初の全国的団体の元となった、大日本農会・大日本山林会・大日本水産会の三会から命名されました。三会の創設者は、吉田松陰の門徒生であった子爵・品川弥二郎氏で、 大日本農会・大日本山林会の現在の総裁は秋篠宮皇嗣殿下。1891年から現在の三会堂ビル所在地に、事務所を構えています。

今まで、4度の建て替えの記録があります。関東大震災で建物は全焼しましたが、大日本水産会の会員で北洋漁業の先駆者であった、石垣隈太郎氏による全財産100万円(現在の価値で100億円相当)の寄附により三会堂ビルは息を吹き返します。第二次世界大戦中は、B29による爆撃で建物内部を全焼、重要書類は全て焼失。戦後は米軍進駐軍に建物が接収され、GHQ将校の家族宿舎として12年間使われた後解除、三会に無事返還されています。

今日、私達が立っている三会堂ビルは築56年になります。老朽化のため2023年9月から解体工事が始まり、第五次・三会堂ビルは、この同じ土地で2027年に竣工予定です。

インフォメーション

建て壊されるビルでの現代アート展です。
素材は全てビルからの廃材を使用てしており、農林水産関連の素材選びをしました。
2023年8月をもって終了の三会堂ビル、作品は建物の一部になったものが多く、ビル解体される時に、共に破壊される運命となっています。
ぜひ、今の三会堂ビル建物の中でしか見れない作品を体験しにきてください。

その、我々の気持ちだよね。That, That’s The Feeling

会期2023/06/14(Wed)- 2023/07/15(Sat)
会場 三会堂ビル1階 港区赤坂1-9-13
開館時間 ・休館日開催時間 10:00 - 19:00
事前にご連絡いただければ、19時以降でも鑑賞可能です。お気軽にご連絡くださいませ。
チケット料金入場無料
お問い合わせ先faq@tsuart.com

公式ウェブサイト
https://www.tsuart.com/

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