──西本さんは世界的指揮者としてご活躍される一方で、「ムーンショット型研究開発制度」で研究にも従事されています。
西本 「ムーンショット型研究開発制度」というのは内閣府が主導する科学技術イノベーションの事業で、「ムーンショット(前人未到の壮大な挑戦の意)」の旗印のもと100近くの研究開発が進んでいます。SDGsのように、現代日本が抱える社会課題を解決すべく9つの「ムーンショット目標」を設定し、各研究開発チームがそれぞれ目標達成に向けて取り組んでいます。
森脇 西本さんのチームでは、どの目標に向かって活動しているのでしょうか。
西本 「目標9」です。この目標は、2050年までに、心の安らぎや活力を増大することで、精神的に豊かで躍動的な社会の実現を目指します。音楽の力を科学的に分析・活用することで目標を達成しようと邁進しています。
森脇 どういったチームでプロジェクトを進めているのですか。
西本 人文・社会科学と自然科学の研究者たちによる、融合と総合知を用いた研究開発を推進しています。