東京にさまざまな「アートポイント」(=文化が生まれる場所)をつくりたい、という思いのもとスタートした「東京アートポイント計画」。東京へのオリンピック・パラリンピック競技大会招致を機に、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを展開することで、まちにアートの担い手を増やそうと、2009年に東京都とアーツカウンシル東京(当時・東京文化発信プロジェクト室)が立ち上げたプロジェクトです。
「まち・人・活動をつなぐために、公共文化事業の新しい中間支援システムをつくる」という設計思想がもとになり、東京都・アーツカウンシル東京・NPOの3者による「共催」事業として実施していることが最大の特徴です。共催のメリットは、事業と組織の進捗に合わせ、じっくりと推進していけること。持続可能なプロジェクトのために、チームの育成に力を入れています。
アートプロジェクトの専門スタッフである、アーツカウンシル東京のプログラムオフィサーがプロジェクトの立ち上げから関わり、複数年かけてそのプロセスに伴走する仕組みは、国内外でも珍しい事例です。プログラムオフィサーは、まちに生まれたばかりのアートプロジェクトを運営する団体やスタッフを、ネットワークや情報、ノウハウなどの面で支援し、プロジェクトを持続的に活動できるようサポートしています。
この仕組みによって、各地域で市民とかかわり合いながら、文化芸術活動を担う団体や拠点を育んできました。