東京都庭園美術館では、あらゆる人にとって居心地の良い場となることを目指し、すべての人がフラットに、誰もが安心して美術鑑賞を楽しめる環境づくりの取り組みとして、「フラットデー」を定期的に行っています。フラットデーには、障害を持った方や車椅子の方もゆとりを持って安心して鑑賞できる「ゆったり鑑賞日」と、普段はベビーカーが利用できない本館内でもベビーカーを走行できる「ベビーアワー」の2つの日があり、各展覧会の会期中にそれぞれ1日ずつ開催されています。
フラットデーは、その前身となるプログラムとして、2020年の12月から始まった「障害のある方対象 アート・コミュニケータとめぐる特別鑑賞ツアー」と、2021年の3月から始まった「ベビーといっしょにミュージアムツアー」がありました。どちらも展覧会ごとの休館日に行われ、1組につきひとりのアート・コミュニケータが案内役として同行し、展覧会を鑑賞できました。その取り組みの大きな反響を受け(*1)、多様な人々が共存する、本来あるべき社会の姿に近づいた状態を目指すため、次のステップとして2023年に始まったのが、通常開館日に行われるフラットデーです。