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渋谷ズンチャカ!2018(渋谷)

Next Tokyo 発見隊!

No.002
「チーム・ズンチャカ!2018」有志によるホストバンドを中⼼に、楽器、⼿拍⼦、歌など、皆ができる⽅法で演奏を楽しんだ

ファッションやカルチャーの発信地として世界的に知られる渋谷。「Next Tokyo発見隊!」の第2回目は、観光客や買い物客でにぎわう渋谷駅と原宿駅周辺の街角など全27か所で開催された、まちなか音楽イベント「渋谷ズンチャカ!2018」(2018年9月9日〈日〉開催)を紹介します。


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2018.10.17

ハチ公前広場で⾏われた「開幕コラボLIVE!」

渋谷を音で溢れる元気な街に!

青空が広がり汗ばむ陽気の日曜日、行き交う人や待ち合わせをする人でごった返すハチ公前広場の一角に、「渋谷ズンチャカ!」のメインステージのひとつがあります。手作り感が溢れるカラフルなステージで行われた「開幕コラボLIVE!」では、アコースティックギターとカホンという打楽器のデュオと4名のクラシックシンガーによるドラマチックな1曲、そして姉弟のジャズユニットとヒップホップグループによるエネルギッシュなコラボミュージックが渋谷の玄関口に響き渡りました。

「渋谷ズンチャカ!」は、「渋谷のまちを音楽の力で盛り上げたい」との思いの元、渋谷区と渋谷駅周辺の商店会が、株式会社ヤマハミュージックジャパンのおとまち(R)(音楽の街づくり)事業と連携して2013年に発足しました。現在では市民ボランティアで構成された「チーム・ズンチャカ!」が企画・当日の運営を担い、事務局や会場の使用許諾などプロのサポートが必要な部分を商店会やヤマハおとまちが担当する、という体制で運営されています。2014年の第0回プレイベントから始まり、第4回となる今年は、公募で集まった114組のアーティストが思い思いの演奏を披露しました。

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(右)東急プラザ表参道原宿6F屋外テラスでの演奏

渋谷らしさを生み出すきっかけに

「渋谷というと路上ライブのイメージがあると思いますが、実は渋谷区を含めて東京都では基本的には路上での演奏は禁止されています。でも、1年に1度、渋谷を『音楽解放区』へと変身させることで、こうしたパフォーマンスが盛んになり、街が元気になるきっかけになればいいなと思っています」。こう話してくださったのは「チーム・ズンチャカ!2018」の共同キャプテンを務める平出将之(ひらいで・まさゆき)さん。

「2020年に向けて、渋谷では大規模な開発が進んでいますが、当初、地元商店会の皆さんは工事などの影響でお客さんが減ってしまうことを心配していました。さまざまな人が渋谷に集まり、注目してもらうきっかけとして、音楽の楽しさを追求するのが『渋谷ズンチャカ!』です。特定のジャンルや演奏経験に関係なく誰でも参加できるフェスティバルとして、年々規模を大きくしています。世代、国籍、人種、性別を超え、自分たちの手で音楽をつくることで、さまざまなカルチャーを受け入れてきた渋谷らしさを引き継ぎたいと思います」と同じくキャプテンの田代将一朗(たしろ・しょういちろう)さんは言います。

「チーム・ズンチャカ!2018」の共同キャプテンを務める平出さん(右)と⽥代さん(左)
渋⾕マークシティ1F イベントスクエアでおこなわれた「チーム・ズンチャカ!」有志によるライブペインティング

演奏者、スタッフ、観客みんなが主役の音楽フェスティバル

オープニング演奏がおこなわれたハチ公前広場、渋谷センター街、神宮前交差点、東急プラザ表参道原宿6Fテラスなど27会場のほか、2018年は恵比寿ガーデンプレイスや前年の出演者が中心となって企画した幡ヶ谷のコラボレーションステージなど、渋谷区全体に広がりつつある「渋谷ズンチャカ!」。各会場では演奏やセッションのほか、DJのスクラッチや世界の太鼓を大勢で叩くドラムサークルなどのワークショップが開催され、大人も子供も最初はおそるおそる、最後には満面の笑みを浮かべながら音を出すことを楽しんでいました。

原宿から渋谷へとつながるキャットストリート(旧渋谷川遊歩道路)では、ミュージカルプロジェクト「Out Of Theater」による路上ミュージカルが繰り広げられました。

「Out Of Theater」による路上ミュージカル

表参道側のヨンデル像脇から始まったこちらの演目。カラフルな衣装を身にまとった出演者たちが、路上や道路沿いの店舗のテラスなど、キャットストリートの空間全体を使いながら、メリー・ポピンズ、シカゴ、ラ・ラ・ランドなどのミュージカルナンバーを歌い、踊りながら進んでいきます。偶然通りすがった人からは「こんなことやってるんだ!面白いね」という声も。

この日最後のイベントとなる「ズンチャカ!フィナーレ♪」では、「チーム・ズンチャカ!2018」有志によるホストバンドが中心となって、自分の楽器を持った出演者や、思い思いの打楽器などを手にした観客が全員で「The Chicken」や「日曜日よりの使者」などを演奏しました。

オープニングからフィナーレまで色々なパフォーマンスやワークショップを見て印象に残ったのは、それぞれの出演者自身がこのイベントを盛り上げよう、渋谷を元気にしたい、という思いを持って参加しているのが伝わってきたことでした。出演者、スタッフ、そして観客の全員が主役であり、音楽を通して交流することができるイベントでした。

*本事業は、2018年度 Tokyo Tokyo FESTIVAL助成 市民創造文化活動支援 対象事業です。

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(右)渋⾕区役所 仮庁舎横の美⽵公園で販売されていた「ZUN-CHA-CURRY♪」。楽器を持っている⼈は50円引きに!

表参道側のヨンデル像脇から始まったこちらの演目。カラフルな衣装を身にまとった出演者たちが、路上や道路沿いの店舗のテラスなど、キャットストリートの空間全体を使いながら、メリー・ポピンズ、シカゴ、ラ・ラ・ランドなどのミュージカルナンバーを歌い、踊りながら進んでいきます。偶然通りすがった人からは「こんなことやってるんだ!面白いね」という声も。

渋⾕区役所仮庁舎前でおこなわれた「ズンチャカ!フィナーレ♪」には、演奏を終えた出演者や観客が⼤勢参加した
「チーム・ズンチャカ!2018」有志によるホストバンドを中⼼に、楽器、⼿拍⼦、歌など、皆ができる⽅法で演奏を楽しんだ

この日最後のイベントとなる「ズンチャカ!フィナーレ♪」では、「チーム・ズンチャカ!2018」有志によるホストバンドが中心となって、自分の楽器を持った出演者や、思い思いの打楽器などを手にした観客が全員で「The Chicken」や「日曜日よりの使者」などを演奏しました。

オープニングからフィナーレまで色々なパフォーマンスやワークショップを見て印象に残ったのは、それぞれの出演者自身がこのイベントを盛り上げよう、渋谷を元気にしたい、という思いを持って参加しているのが伝わってきたことでした。出演者、スタッフ、そして観客の全員が主役であり、音楽を通して交流することができるイベントでした。

*本事業は、2018年度 Tokyo Tokyo FESTIVAL助成 市民創造文化活動支援 対象事業です。

Text:澤口えりか
Photo:中川周

インフォメーション

渋谷ズンチャカ!2018

日程2018年9月9日(日)11:00-18:00
会場ハチ公前広場、渋谷センター街、渋谷区役所仮庁舎前、キャットストリート(旧渋谷川遊歩道路)、神宮前交差点など
主催渋谷ズンチャカ実行委員会
URLhttps://shibuya-zunchaka.com/

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